クラスタスイッチ DynaTera とその適用領域に関する一考察

釘本健司、清水 奨、天海良治 (NTT未来ねっと研究所)

概要

DynaTeraは, 複数の安価な小規模スイッチモジュールと光マトリクススイッチ により構成されるスイッチクラスタである. トラフィックマトリクス情報を基 に,光マトリクススイッチを制御して動的に迂回路を作り,トラフィックを分散 することで,スイッチモジュール全体の使用効率の向上をはかっている. 本稿では, DynaTeraのうち, もっともシンプルな構成であるSDT(Simple DynaTera)の動作シミューションを行ない, トラフィックパターン毎の基本性 能についての評価を行なったので報告する. シミュレーションの目的は, (1)DynaTeraの適用領域の把握と, (2)トラフィック処理性能の上限および下限 を明らかにすることである. シミュレーションでは, 完全グラフ型および直線接続型の2種類のスイッチク ラスタ構成例との比較を通じて,メッシュ型, セパレート型およびクライアン トサーバ型の3種類のトラフィックパターン毎に評価を行なった. シミュレー ションにより, SDTについて, (1) 最も苦手とするトラフィックパターンはメッ シュ型トラフィックであり,最良の場合でも完全グラフ型のスイッチクラスタ の70\%程度のトラフィック処理量となること, (2) セパレート型のトラフィッ クでは,最良の場合はトラフィック処理量が最大となること, (3) クライアン トサーバ型トラフィックに対しては,総トラフィック処理量が他の2種類のスイッ チクラスタの処理量とあまり変わらないなどの結果を得た.

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